「時事熟語」とは、現在話題になっている時事問題にちなんだ四字熟語をピックアップし、独自の視点で紹介する四字熟語データバンクのコンテンツです。
あらまし[2015.8.16時点]
ベルギーのデザイナーから使用禁止を求め提訴されているアートディレクター佐野研二郎氏が制作した五輪エンブレム。
これに加えて浮上したサントリーの景品トートバッグのデザイン盗用疑惑。自身の会社のHPで、共同制作者がデザインを盗用していたことを認め謝罪しました。
しかし一方で、五輪エンブレムについては「模倣は一切ない」と主張しています。
《時事熟語①》
意味は、猫を参考にして虎を描く意から、形式だけを模倣すること。デザインに明るくない一般人からすれば、「ベルギーの劇場のロゴに似ているといえば似ているな」と思ってしまいます。
実際のところは、照猫画虎であるかは本人のみぞ知るべしということでしょう。
《時事熟語②》
意味は、追いつめられた状況にあって、助かる道を必死に模索すること。また、捨て身の覚悟で事に当たること。
「五輪エンブレムは盗用していない!」と主張しつつも、サントリーのデザイン盗用については認めました。世間からすれば、「やっぱり五輪のデザインもパクリじゃないの!?」と疑ってかかりたくもなります。
いま佐野氏はまさにこの死中求活の思いでしょう。
《時事熟語③》
意味は、独創的な考えや方法を編み出すこと。結局のところ、クリエイティブ・アートデザイナーに求められる部分はそういうことなのです。
今回の騒動について、デザイン盗用、しいてはパクリ行為があったとすれば、断じて許されるべきではありません。創意工夫をカタチにした成果物に対して、今回のIOCやサントリーなどのクライアントは対価を支払っているわけですから。