▼これが「こち亀」から連想する四字熟語です
① 国利民福(こくりみんぷく)
国家の利益と、民衆の幸福のことを、「国利民福」といいます。
「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の主人公、両津勘吉は、警視庁の警察官であり、国民を守る仕事をしているはずなのですが、その日常はメチャクチャで、交番に道を聞く人がくれば乱暴に追い返し、好き勝手に拳銃を発砲するなど、不祥事のデパートのような困った人物です。
けれども、善をも悪をも等しく粉砕するような破天荒と、誰にも負けない情の厚さから、多くの人に慕われ、いつのまにか周囲を幸せにしています。大きな目で見れば、国利民福を体現した人物であると、言えなくもありません。
② 利用厚生(りようこうせい)
物を役に立つように用いて、暮らしを豊かにすることを、「利用厚生」といいます。
両津勘吉、通称両さんは、職務中にギャンブルにふけったり、仕事を平気でサボったり、借金を踏み倒したりして、大勢の人に迷惑をかけ続けているのに、警察をクビになりません。
警察官になる前は、最凶の不良と呼ばれていたそうで、普通に考えたら、とても警察官に向いている人材ではないのですが、最凶であるからこそ、世の中の悪や不良と渡り合えるであろうということで、いわば「利用厚生」の発送から採用になったようです。実際、作中で、両さんは人間とは思えないような体力や行動力で、人を助けたり事件を解決したりしています。犯罪者の検挙率も高いとのこと。
③ 猪突猛進(ちょとつもうしん)
周囲の状況を考慮することなく、イノシシのように、ひたすら真っ直ぐに突き進んでいくことを、「猪突猛進」といいます。
両さんは、とにかく後先考えず、思いつきを実行してしまうことがあります。飽きっぽいところもあるため、何かに熱中して猛進しては、またすぐに別なことに邁進するという具合で、小刻みな猪突猛進が繰り返されるイメージがあります。